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外的キャリアとか内的キャリアとかの話 ~顔の見える職務経歴書

ごく簡単に言ってしまうと、外的キャリアは、外から見てわかる職業上のラベル(所属、職務、職位など)、内的キャリアは、自分にとっての仕事の意味(働きがい、生きがい、価値など)のことです。

転職活動においては、比重の違いはあるにしても、外的キャリアと内的キャリアの両方が問われます。わかりやすいのは、志望動機。どんなに外的キャリアが立派でも、志望動機(内的キャリアの表現のひとつ)が薄弱であれば、画竜点睛を欠くことになって、不採用の憂き目にあうことは珍しくありません。

職務経歴書には外的キャリアさえ書けていればよいのか、といえばそうとも言えません。特に40歳以上のミドルになってくると、書きたいことが増えてきますので、1~2枚に収めようとすると、情報を取捨選択する必要がでてきます。

その時に、どの情報を残すかの判断基準は2つあります。1つは、応募先企業が求める人材要件に一致している情報。もう1つは、自分にとって意味のある情報です。

ところが、自分にとって意味のある情報を選ぶこと、すなわち内的キャリアに準じた情報の取捨選択を行なうことを、多くの方は難しく思われるようです。仕事が忙しく、自分にとって働きがいとは何か、大事にしたいことは何かということを考える機会がないというのが現実のようです。

内的キャリアに裏づけられた職務経歴書であるかどうかは、読み手の印象を大きく左右します。受けがよさそうな実績やエピソードを数多く盛り込んだ職務経歴書は、ぼんやりした印象を与えてしまいます。今後の方向性も見据えて経歴を振り返り、情報を選択した上で書かれた職務経歴書は、しっかりした人材であると読み手に思わせることができます。

私は、その方の働きぶりが彷彿とするような職務経歴書を「顔の見える職務経歴書」と呼んでいます。顔の見える職務経歴書は、内的キャリアが明確になっていないと書けないものです。他の応募者と差別化できる職務経歴書を完成させるためには、自ずと内的キャリアを明確にするというサポートを行うことになります。

転職は考えていないという方も、自分にとって今の仕事の意味を確かめてみると、より働きがいが増すかもしれません。ゴールデンウイークあたり、ご自宅で、あるいは旅先で少し考える時間をとってみてはいかがでしょうか。

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