ミドルの転職では若いという印象が裏目にでることも


オフィス街の新緑

40代のご相談者に対して、年齢の割に職務内容や職業意識が若いなと感じることがあります。転職を希望する場合、求人側に年齢相応の経験に対する期待がありますので、若いという印象が若々しさとして受け止められればプラスに働きますが、経験の浅さと受け止められれば不利な評価を受けてしまいます。

40代ともなれば、職位は問わずリーダーシップを発揮することが求められる世代です。与えられた仕事は期待以上の成果を出せるという受け身な発想では、中途採用の求人への応募者としては少々物足りないかもしれません。自分なりの仕事に対する価値観や信念を実現しようとしている人や、自分のリーダーシップやコミュニケーションのスタイルについて理解して活躍している人は頼もしく見えます。

職業人としては、知識と経験が相まって成長していきます。「優秀かもしれないけれど、妙に幼い」という印象を与える方は、経験を通して職業意識を深めるという経験が不足しているのかもしれません。知識は研修や自己啓発によって補えますが、経験を通して考えたり経験に意味を与えたりすることは、一般的には、上司や先輩と仕事を共にし、指導されたりアドバイスを受けたり、時には叱責されたりしてできるようになるのではないでしょうか。

組織の人材育成力が低下していると以前から指摘されてきました。年齢を重ねても若手からリーダー層への階段をあがれない人が増えていると感じる背景には、組織のOJT力の低下があるのかもしれません。

しかし今、少し風向きが変わってきているように思います。若手人材の不足や市場の縮小による競争の激化から、企業が社員を大切にする必要を認識し、育成にも力を入れようとしていることを感じています。短期的に生産性や効率を重視するだけではなく、企業が存続するために、Off-JTに加えてOJTにも時間を割くことを企業が積極的に行うようになれば、社員は成長実感を持ちやすく働きがいが増すことも期待できます。

とはいえ、その効果が表れるまでには一定の年数がかかるでしょう。そこで、自ら意識して経験を深める機会を求めていくということは欠かせません。在籍企業の先行きが不安だという人にとっては、キャリアマネジメントを自律的に行うことは必須といえるでしょう。