東芝にみる法人にとっての外的キャリア、内的キャリア

先週11日に東芝が2016年4月~12月期の決算発表を行いました。

2回延期したのち、監査法人の承認が得られない状態での発表で、上場廃止を回避するために苦しい対応が続いていることが印象に残りました。

同日のNHKクローズアップ現代+は、「名門企業 東芝はどこへ」というタイトルで、東芝が凋落した要因を取材し分析していました。

その中で、東芝はメーカーとしてのあるべき姿を見失っていたのではないかという話が出ていました。良いものを作って利益を上げるのではなく、よい成績(数字)を出して高い評価を得るという方向性を志向した結果、アメリカの原子力事業を買収し、その後社会情勢が変化してからも方針を変えることができなかったという話であったと理解しています。

いったい東芝はどういう会社だったのか?

ホームページを見てみました。今となっては経営理念や行動基準がそらぞらしく思えますが、沿革をたどると技術や事業にかける熱い思いも伝わってきて、何がどこで間違ってしまったのかとも思えます。

報道された内容などを見聞きするにつけ、俗な一個人としては、欲をかいてすべてを失うということを思わずにはいられませんでした。今回の東芝の不振は、遅れてきたバブル崩壊ともいえるのではないでしょうか。

螺旋階段を上るか降りるか

それを実現する能力・体力をかえりみず、より多くの利益、より高い評価を望むことが、法人であれ個人である、身を亡ぼすことにつうじるという例は、歴史を振り返るまでもなく日々の経験の中でも、見聞きしていることと思います。私などは、自らのこととして思い出されるエピソードが一つや二つではありません。

能力・体力を超えたものを望む時点で、その活動が既にコントロールを失う危険を取り込んでいるわけですが、欲が他人に利用されやすいことが、さらに制御不能な事態を誘引してしまうことにつながりやすいのでしょう。そもそも自社や自分の能力・体力の限界を把握しているのかという問題もあります。

一見キャリアの話とは関係がなさそうな東芝の不振について、その原因を報道から知るにつけ、外的キャリアと内的キャリアのバランスは、企業の健全な成長にも欠かせないものであり、社員の働きがいに大きく影響するものだと思わずにはいられませんでした。


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山川純子(やまかわじゅんこ)

有限会社インタリスト

 

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