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何が起きても悲しむ必要なし。圧倒的な武器を持つことが次につながる

今回の先達:山崎隆司さん(62歳)

(ラッキーコーヒーマシン株式会社 取締役営業統括本部副本部長

/一般社団法人アリーナスポーツ競技会 理事・事務局長)

聴き手:山川純子(ライフキャリアアドバイザー/捨てるキャリアコンサルタント)

富士山を背景に快走する新幹線。まい進するキャリアの象徴として

Q:そうすると、不本意な出向から始まったスポーツ業界でのキャリアは、順分満帆だったわけですか?

山崎さん:実はそうでもないんですよ。ストレスから、2回も十二指腸潰瘍で入院したことがあります。事業の企画提案では負けはなかったんですが、M&Aした会社の再建では良い結果を出せませんでした。それに、転職するということは、まったく文化が違う会社で働くということですから、信頼を得るまでに時間がかるし、特有の企業文化に慣れるにも時間がかかります。。

Q.そうでしたか。そのようなご経験を通して、逆にご自身の強みを意識できたり、身心に負荷をかけ過ぎない働き方を見出してこられたんでしょうね。

40代からは徐々に体力の衰えを感じて、若いころの延長線上にキャリアの方向性を描きにくくなる時期ですが、40代、50代の方々に何かメッセージを頂けませんでしょうか?

山崎さん:今振り返ると子会社への出向は、全く悲しむ必要はなかったと思います。与えられた場所でしっかり仕事をしながら、圧倒的な自分の強みを見つけ、それを磨き続けることが大切です。

スポーツ産業は、総売り上げが1兆円に達していない発展途上の小マーケットです。私の場合は、最初の転職先の実績が業界の中でも注目されて、その後の転職はすべて会社側から入社を請われる形で実現しました。

現在は、UCCのグループ企業でコーヒーマシンの市場を広げる事業を担当しています。入社のきっかけは、いままでの転職パターンと大きく違っています。偶然、UCCグループの副社長とゴルフ場で知り合いになり、1年半ほどプライベートなおつきあいが続いていました。60歳になったのを機に、徹夜続きの提案書書きの仕事は辛くなり、副社長に相談したところ、『扱うものが変わっても、君の営業力は活かせる筈だ。UCCグループに来ないか』とお誘いを受けたんです。。

それ以来、人つきあいを大事にすることを信条にしています。思えばそれまでも、出向や転職などの転機には、多くの人の支えや引きがあって次のステップに進むことができていたんですよね。

私の話が、将来の方向性で迷いをもっておられる後輩の方々の参考になればとってもうれしいです。

Q:今日は貴重なお話をありがとうございました。

<インタビューを終えて>

60歳を超えて新たな環境に積極的に飛び込み、新事業に挑戦している、とてもエネルギッシュな山崎さんに私は圧倒されました。「不本意な状況にも悲しむ必要なし。圧倒的な強みを磨き続けることが大切だ」という言葉から、山崎さんの自負を感じるとともに、私たちへの熱いエールを受け取ることができました。

「商流のラスト1マイルを握った者が勝つ」というビジネスの定石も、「自分を変えたかったら、時間配分、住む場所、つきあう人を変える」という自己啓発のアドバイスも、単なる知識ではなくて、自らが実践してこられたことだからこそ、山崎さんがいわれると、強いエネルギーを発する言葉に聞こえました。

2020年までは働きたいとおっしゃる山崎さん。お元気でご活躍されることをお祈りし、山川のレポートを終わります。

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